地元の中野次郎が大会連覇を狙う！
今年3月に行われた多摩川の開設60周年記念で優勝したのは中野次郎だ。予選をオール3連対でトップ通過し、準優・優勝戦はいずれもインからゼロ台スタートで逃げ切るという完璧すぎる圧勝劇。東京支部にとっては07年の村田修次以来となる7大会ぶりの多摩川周年タイトル奪還になった。
中野は賞金ランキング16位（8月23日現在）につけ、グランプリ初出場に向けて戦っている。地元で迎えるこの多摩川周年は、大きな賞金の上積みを果たす絶好のチャンスだ。大会2連覇を成し遂げたとき、ベスト18入りへの道がはっきりと見えてくるに違いない。

井口佳典が多摩川で復調宣言だ！
井口佳典にとって2015年は苦渋のシーズンになった。年明け早々の1月にF2を喫する最悪のスタートとなり、3月～6月にかけてF休みで90日間を棒に振った。復帰後の巻き返しも思うように進まず、現在賞金ランキングは159位（8月23日現在）。グランプリ戦線から完全に忘れ去られた存在となっている。
しかしまだシーズンは終わっていない。4年連続6回目のグランプリ出場への道は閉ざされたわけではない。多摩川周年は2大会連続優出中と相性の良い大会だ。是政の空に復調の狼煙(のろし)を上げるのか。

丸岡正典が3月のリベンジへ！
丸岡正典にとって今年3月の多摩川周年は悪夢だった。3日目終了時点で得点率23位につけて4日目の勝負駆けに臨んだが、3コースからの鋭い踏み込みがプラス01となって痛恨のフライング。さらに最終日には選手責任の転覆も喫し、踏んだり蹴ったりの一節になった。
あれから半年、リベンジのチャンスがやってきた。多摩川は過去2Vと相性上々の水面。3月の借りを返すべく気合入りで再び是政の地を踏むことだろう。現在賞金ランキング21位（8月23日現在）なだけに、ここで活躍してグランプリ出場圏内へ浮上したい。

興津藍が久々のG1で大暴れだ！
四国地区から多摩川周年に参戦するのは、香川の福田雅一と木村光宏、徳島の興津藍の計3人だ。
興津のG1出場は2月の四国地区選手権以来で約7カ月ぶり。この間に4月のG2桐生MB大賞で優出5着に入るなど活躍を見せていたが、なかなかG1出場の機会は巡ってこなかった。久々に訪れたチャンスに武者震いしていることだろう。
興津は今期に入って5月蒲郡と6月常滑で優勝するなど近況好リズム。また多摩川では当地前走となる昨年4月の一般戦でオール3連対Vを飾るなど水面相性も上々だ。大暴れする準備は整っている。

10年ぶりに上平真二が旋風を起こす！
上平真二といえば今からちょうど10年前、05年の多摩川周年で見せた活躍を覚えているファンも少なくないだろう。予選で5コース差し、3コース差しと好走を連発し、準優では6コースから2着に食い込んで優出切符を獲得。優勝戦でも6コースから3着連絡みを果たした。G1優出3着は現時点で上平のベストリザルトとなっている。
上平の多摩川周年出場はそのとき以来で実に10年ぶりだ。この10年の間に当地一般戦は8節走り、5優出2Vと抜群の成績を残している。10年前の記憶を呼び起こすような活躍を今回も期待したい。

G1復帰で逆襲を狙う瓜生正義！
瓜生正義がG1戦線に帰ってくる。今年2月唐津のG1九州地区選手権で準優フライングを切って3カ月間のG1斡旋除外となっていたが、ようやくその処分が解けて多摩川周年からG1復帰だ。
瓜生は現在賞金ランキングは50位（8月23日現在）という苦しい位置。11年連続のグランプリ出場へ崖っぷちの状態だ。一刻も早く巻き返しに入りたいところ。多摩川周年は11年に優勝した実績もある大会だけに、ここを反撃開始の基点としたい。G1に帰ってきた瓜生の逆襲が始まる。