馬場貴也が2年ぶりの奪還へ！
近畿地区選手権といえば数年前までは大阪支部の独壇場だった。しかし一昨年は馬場貴也、昨年は是澤孝宏が優勝して滋賀支部勢が現在2連覇中。勢力図が変わろうとしている。
今回は滋賀支部から吉川昭男、守田俊介、吉川喜継、馬場貴也、遠藤エミ、丸野一樹、木村仁紀、澤田尚也が参戦。残念ながら是澤は不在だが、ベテランから若手まで多彩な顔ぶれがそろった。なかでも注目はやはり馬場だろう。昨年は惜しくも賞金王の座こそ逃したが、最優秀選手の栄誉を初受賞。充実の一年となった。住之江は通算8優出2Vの実績があり、19年グランプリシリーズでSGタイトルも取っている水面。2年ぶりの地区選制覇へ突き進む。

BBC覇者の松井繁が魅せる！
松井繁は1月のBBCトーナメントで優勝。1回戦は5号艇で2着、準々決勝戦は4号艇で2着、準決勝戦は3号艇で2着を取って勝ち上がり、決勝戦で1号艇を引き当てて見事にイン逃げ快勝。19年の桐生周年以来となる約3年7カ月ぶりの記念制覇を果たし、G1通算59回目の優勝を飾った。
3年ぶりのグランプリ出場に向けて最高のスタートを切り、リズム最高潮で迎える地元での地区選だ。これまで地区選では実に5回のV歴。95年びわこ大会、00年尼崎大会、10年住之江大会、11年尼崎大会、14年住之江大会を制してきた。9年ぶり6回目となる近畿チャンプの座をめざし、53歳が躍動を見せるのか。

中島孝平がクラシック勝負駆け！
地区選はSGボートレースクラシックの最終選考レース。近畿地区では福井の今垣光太郎、松田祐季、滋賀の香川素子、馬場貴也、遠藤エミ、大阪の松井繁、田中信一郎、太田和美、石野貴之、西村拓也、兵庫の吉田俊彦、稲田浩二がすでに出場権を持っており、その他の選手は優勝条件の勝負駆けになる。
勝負駆け組で特に注目したいのは中島孝平だ。昨年賞金ランキング20位で惜しくもグランプリ出場を逃し、今年は雪辱を期したいだけにクラシックに出られないとなれば大きな痛手。昨年クラシックで優出3着に入っているだけになおさらだ。しかも今年のクラシックは周年記念でV歴もある好相性の平和島が舞台。是が非でも切符が欲しい。

クラシック予備1位の古結宏！
古結宏は昨年Vラッシュを披露。4月の丸亀戦、5月の尼崎戦、7月の若松戦、10月の多摩川戦で優勝し、そして年内最終走となった12月27日の尼崎戦を制して年間V5に到達した。しかしこれでSGボートレースクラシックの出場権獲得かと思われたが、惜しくも勝率差で及ばず予備1位の次点という結果に。10年クラシック以来となる13年ぶり2回目のSG出場へ確定ランプはともらなかった。
もちろんまだチャンスはある。全国各地区選の結果次第で繰り上がりの可能性は十分あり、自ら地区選で優勝して切符をつかむという方法もある。住之江は最近3節で3優出2Vと相性抜群なだけに、G1初Vを手土産にクラシックへ向かいたい。

A2級の秦英悟が期待に応える！
秦英悟は昨年6月のSGグランドチャンピオンで予選3位の活躍を見せるも、準優1号艇でインから痛恨のフライング。SG4節の選出除外と3カ月間のG1・G2選出除外を喫した。しかもこのフライングで前期F2となり、出走回数不足のため12期ぶりにA2級へ降格。まさに好事魔多しのFとなってしまった。
そんな秦に地区選のあっせんが入った。G1・G2選出除外はすでに解けているとはいえ現在A2級だ。今節出場メンバーのなかでA2級は秦のみ。期待の大きさをうかがわせる配分になった。秦は12月の徳山戦で優勝するなど今期勝率6.78（1月25日時点）と近況リズム上々。期待に応える地区選にしたい。

地区選初出場の西橋奈未！
近畿地区選には女子レーサーが3人出場。落合直子、遠藤エミ、西橋奈未だ。なかでも西橋に注目したい。前期勝率6.64をマークして3期ぶりにA1級復帰。今期に入ると11月の戸田ヴィーナスシリーズで優勝するなど勝率7.30（1月25日時点）と勢いが増している。今年は11月に地元三国でG2レディースチャレンジカップがあるだけに、明確な目標を得てモチベーションが充実している印象だ。
西橋はこれまでG1に4節出場しているが、ヤングダービー2節、レディースチャンピオン2節で年齢・性別限定のG1のみだった。地区選初出場のチャンスを得て、トップレーサーたちと大舞台でどんな戦いを見せるのか楽しみだ。